
私の好物のひとつ、「ヤム」についてお話しましょう。ヤム、とは、みなさん名前はご存じだろう、「トムヤムクン」の「ヤム」で、「混ぜる」という意味です。(ちなみにトムは煮る、クンは海老の意味) お題目に「タイのサラダ」と書きましたが、サラダというか和え物というか…という感じの一品です。基本的な味付けはナンプラーとマナオというライムの果汁、そして椰子砂糖、「唐辛子を入れるな!」と言わない限り絶対入るだろう唐辛子。ですから、タイ料理を語る時によく出てくるフレーズ、「辛くて酸っぱくてちょっと甘い」味付けです。私は万年妊婦、と言われるくらい酸っぱいモノ好きです。夏みかんとかレモンをむしゃむしゃ食べる、には至りませんが、酢の酸っぱさが大好きです。サラダのドレッシングも酸っぱいほうが好きだし、酢のものは大好きだし、餃子につける酢醤油は「酢の中にラー油を投入して醤油でちょっと色をつけた」タレで食べます。(ここにコチジャンを入れるとおいしいよ!)ヤムは酸っぱいから私の好物になったのかもしれません。ま、前置きはこのくらいにして、どんなヤムがあるのかを紹介しましょう。
揚げナマズのヤム。私の好物。ナマズの身をほぐして高温の油で揚げたものは、ちりちり、しっとり、さくさくのシロモノに変化します。ナマズ、と言われてもわかりません。サーブされるときにナマズの頭も一緒だと「え!これ何!?」と一瞬ビビるくらいです。この揚げナマズの上に青いパパイヤもしくはマンゴーの千切り、タマネギスライス、パクチー(コリアンダー)、ピーナッツなどと、上記の「辛くて酸っぱくて甘いタレ」をじゅわーとかけて、ナマズの「さくさく」が「ふにゃふにゃ」に変わったところをいただきます。割と手間のかかるヤムらしい。
牛肉のヤム。厚さ5ミリくらいの牛肉を網焼きします。これをそぎ切りにしてタマネギ、トマト、パクチーなどと「例のタレ」で和えたもの。日本のタイ料理やさんでも必ず食べられるもの。(と思う)
春雨のヤム。春雨をタマネギ、ピーナッツ、パクチーなどと「例のタレ」で和えたもの。日本のタイ料理やさんでも必ず食べられるもの。(これは絶対)
茄子のヤム。私の好物。なぜか、おいてあるレストラン、食堂が少ない。(タイにおいてそうなので、日本ではどうなのでしょう?)あまりに簡単なので料理と認識されていないのか? 焼き茄子、もしくは蒸し茄子の皮をとったものに「例のタレ」がかかっているシンプルな一品。大量の砕いたピーナッツがかかっていて、食感up。醤油と鰹節をかけたらおいしそう…。
シーフードのヤム。タレーとはシーフードのこと。これも日本のタイ料理やさんで食べられるもの。イカ、エビがタマネギなどの野菜と「例のタレ」で和えてある。
鶏の足のヤム。「まんま鶏の足(というか爪先)!」の形でサーブされる。視覚的に無理のある方は敬遠したほうがいいかも。前出のナマズのヤムのように、言われなければわからない、というシロモノではない。味のほうは、ゼラチン質でくにゅくにゅしつつも、軟骨のこりこりの歯ごたえがあり、好きな人にはたまらないかも。焼き鳥屋で軟骨を必ず頼む人なら食べられる。これもタマネギなどの野菜と「例のタレ」で和えてある。
塩卵のヤム。この塩卵というのは、お粥屋さんでよく登場するが、おいしい。多分、塩に卵を埋めて、下からガンガン火を焚く、という「石焼き芋式」で作ると思われます。このまま食べると結構塩辛いが、おつまみ、ご飯(お粥)の供、としてはシンプルで味わい深い。
その他、「名前は聞くけど、トライしたことないヤム」を紹介しましょう。
是非、タイの味「ヤム」を味わってみてください。お料理好きの方で、タイにいらしたことのある方なら、上記のレシピ(と言えるのか?)を見ただけで作れるのではないか、と思います。そんな素朴で簡単な料理です。('98.5.29)